ロードバイクで走行中に犬に飛びかかられた話
ロードバイクに乗っているといろいろなことが起こるものです。
今回は過去に僕がロードバイクで走行中、犬に飛びかかられた時の話をしたいと思います。
ロードバイクサイクリングと犬の散歩
荒川の土手の上を走っていると犬の散歩をしている方によく出会うものです。
ほとんどの犬はチラッとこっちを見つつも特別意識することなく平然と歩いています。
こちらを威嚇してくる犬や、飛びかかってこようとして飼い主にリードを押さえ付けられている犬を見かけることは本当にまれです。
サイクリング中に飛びかかってきた犬
それは冬のよく晴れた日の午後、荒川の土手の上を走行中に発生しました。
いつも通り走っていると、前方左側に犬の散歩をしている人の姿が見えました。
飼い主の女の人がかがんで犬に手を伸ばして何かしていました。
僕の第六感がはたらいたのか、この時の光景はなぜか鮮明に覚えています。
いつも通り広い間隔を開けてその脇を通り過ぎようとしたところ、犬が牙を向いてこちらに襲い掛かろうとしている姿が目に入りました。
女性の手にはしっかりリードが握られ、暴れた犬を必死に押さえ付けていました。
ここまではまあたまにあることです。
ところが・・・
後方から唸り声が聞こえたので振り返ると、なんと先ほどの犬が牙を剥き出しにして物凄い形相で追いかけてくるではありませんか!
しかもリードがついてない!!!
ちなみにこの犬は中型の柴犬の雑種でした。
今風で言うとミックスですかね。まあそんなことは今はどうでもいいか。
そんな中型犬でさえ、牙を剥き出し怒りをあらわにした鬼の形相で、物凄い勢いで一直線にこちらに向かって突進してくる姿を目にすると、とてつもない恐怖を感じました。
そしてなんとその犬は必死に逃げる僕に追いつき、ペダルを回している足に飛びかかってきたんです!
うわー!!やめろーーー!!!
思わず大声で叫んでいました。
僕は完全に冷静さを失い、恐怖でハンドル操作どころではなくなり、大きくバランスを崩してそのまま派手に転倒しました。
いてぇ〜〜〜〜〜。
道路に打ち付けた左側の手足が痛くてしばらく転倒したまま動けませんでした。
幸い犬には噛まれませんでしたが、ウェアの上下には穴があき、血が流れていました。
特にこの時履いていた冬用タイツは、買ったばかりの新品だったので大ショックでした。
襲ってきた犬は今頃になって自分が悪いことをしたことに気付いたのか、すぐに一目散に逃げていきました。
近くを散歩していた方が数人心配してかけ寄ってきてくれました。
飼い主の女性もびっくりして走ってきました。
僕は周りの方に心配をかけないよう、気合いで立ち上がり大丈夫な旨をお伝えしました。
飼い主の女性は破れたウェアを見てすぐに弁償する旨伝えてきました。
そんなことより今はあの凶暴な犬を早く捕まえないと他の人にも危害が及ぶのではないかと感じたので、「そんなことはあとでいいので、早く犬を捕まえて!」と伝えました。
犬が土手の下に逃げたために土手の上から犬と飼い主の動きが一望できました。
犬は飼い主から逃げ回り、やっとのことで捕らえられリードを繋いで僕のもとに戻ってきたのですが・・・
犬は僕の姿を見てこれはまずい!殺されるかも!!と感じたのか、突然激しく暴れ始め、再び首輪を外して逃げて行ってしまいました。
おいおい、なにやってんだよ・・・
再び土手の上から飼い主と犬の追いかけっこを見物。
ようやく犬を捕まえて戻ってきた時には、転倒から1時間近く経っていました。
その間、念入りにロードバイクをチェックしましたが、少し傷がついた程度で走行に影響はありませんでした。
ウェアを弁償してもらう
破けたウェアを弁償してくれると言うので、連絡先を交換して僕の行きつけの自転車屋で待ち合わせました。
僕の方が先に自転車店に到着すると、すぐに店長に事情を話し、カタログで同じウェアを探してもらいました。
しばらく経って飼い主の女性とそのお母さんも一緒にみえられ、お母さんからも丁重なお詫びの言葉をいただきました。
飼い主の女性は泣いていました。
相手の方の誠意が十分感じられたので、弁償していただくのは買ったばかりの下のタイツだけで結構ですとお伝えしました。
しかし、上も弁償しますといって引かなかったので、結局上下弁償していただくことになりました。
最後は、こちらからも弁償していただいた旨、丁重にお礼をお伝えして別れました。
お店の店長と一緒になって相手の方の車が帰っていくのを見送りました。
後部座席では先ほど襲ってきた犬がじっとこちらを見つめていました。
一件落着
お店の方からは、相手が良い人で良かったですねと言われました。
確かに今のご時世なんやかんやイチャモンつけてきたり、逆ギレして責任を認めない人もいるかもしれませんね。
また今回特に感じたのが、たとえ中型犬であっても本気で襲ってくる犬を目にすると人は強烈な恐怖に襲われるということです。
本気の犬の気迫には本当に圧倒されました。
なかなか体験できない貴重な経験をすることができました。
それにしても不思議なのが、当日は僕の他にもたくさんのロードバイクが走っていたにもかかわらず、なぜ僕が狙われたのか?
謎です。
コメント